毎月分配ETFは誰が実際に支払うのか
月次分配ETFは年12回支払います。どの運用会社が実際に続けているか、見かけの利回りを比べにくい理由と入金時期を確認できます。
月次分配ETFは、通常の年4回ではなく、年12回、現金分配を行う。ほぼすべてが3つの構造上の分類のいずれかに属し、それぞれ異なる方法で毎月の現金を生み出す。スケジュールから分かるのは、資金がいつ入金されるかだけだ。分配額の大きさや、その原資までは分からない。
ETFが月次分配ETFになる条件
ETF(上場投資信託)は、単一の株式のように取引される有価証券のバスケットである。バスケットが受け取る収入は、債券のクーポン、株式の配当、ファンドが売却したオプションのプレミアムを含め、分配金として投資主に支払われる。運用会社が分配頻度を月次、四半期、半年、年次のいずれかに設定する。この選択は事務上のものであり、ポートフォリオが生み出す収益を変えない。
この区別は、月次収入を探す投資家にとって重要である。月次分配ファンドと同じ債券を保有する四半期分配ファンドは、同じクーポンを受け取り、支払いをまとめて行うだけだ。個別企業を扱う当社の月次配当株ガイドも同じ点を示している。月次配当を行う企業は少なく、限られた業種に集中している。ファンドでは月次スケジュールがはるかに一般的であり、月次分配を確認する確実な方法は、分配回数を数えることだ。ファンドのマーケティングページは編集できるが、支払い記録は変えられない。
各数値の背後にある正確なSQL
SELECT
ticker,
multiIf(
ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN'), 'Bond and loan',
ticker IN ('QYLD', 'JEPI', 'JEPQ'), 'Derivative income',
ticker IN ('PFF', 'SRET', 'SDIV'), 'REIT, BDC and preferred',
'Quarterly benchmark'
) AS fund_family,
round(countDistinct(ex_dividend_date) / 3, 1) AS payments_per_year
FROM global_markets.stocks_dividends
WHERE ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN', 'QYLD', 'JEPI', 'JEPQ',
'PFF', 'SRET', 'SDIV', 'SPY', 'SCHD', 'VNQ')
AND ex_dividend_date >= today() - 1095
AND ex_dividend_date < today()
GROUP BY ticker
ORDER BY payments_per_year DESC, tickerパネルに掲載した12ファンドのうち、上位のファンドは過去3年間、年間12回の分配を行い、下位のファンドは4回だった。その中間は非常に少ない。ファンドは月次または四半期のスケジュールで運用され、数年間にわたってその頻度を維持する。各tickerの横にある分類欄を覚えておく価値がある。そこには現金の源泉が示されている。
毎月配当を支払うETFはどれか
ほぼすべてが3つのファンド構造に分類される。
- 債券・ローンファンド。 社債、地方債、国債は、それぞれ異なる日程でクーポンを支払う。数百銘柄を保有するファンドなら、ほぼ継続的に現金を受け取れる。月次分配にすれば、支払いの間に現金を遊ばせる期間を短くできる。銀行ローンファンドも同様である。変動金利ローンのクーポンは、短期金利に連動して改定される。
- カバードコール・デリバティブ収益ファンド。 株式ポートフォリオを保有し、それに対してコールオプションを売却する。これにより、オプション・プレミアムを先に受け取る。通常は毎月または毎週、新たなオプションを設定するため、プレミアムの受け取りが月次分配を支える。カバードコールETFガイドでは、このプレミアムの代償を説明している。ファンドは、売却したコールの行使価格を上回るポートフォリオの上昇益を放棄する。
- REIT・BDC・優先株ファンド。 不動産投資信託と事業開発会社は、税制上の扱いを維持するため、課税所得の大半を分配しなければならない。優先株は定められた日に固定配当を支払う。これらを組み入れたファンドには、年間を通じて契約上の現金収入がある。
月次分配ETFは四半期分配ETFより多く支払うのか
一概には言えない。分配頻度と分配額は別々に決まり、小切手を年4回ではなく年12回発行しても、ファンドの収入が増えるわけではない。機械的な違いがあるのは再投資だ。月次で再投資する現金は、3カ月待ってから再投資する現金より早く複利運用が始まる。1年間では、その差はパーセントポイント単位ではなく、1ベーシスポイント(百分の一パーセントポイント)単位で測られる。
見出しの数字を動かすのは、ファンドが何を保有しているかである。下のパネルでは、同じファンドについて過去12カ月の現金分配を合計し、現在の株価で割っている。この数値がトレーリング分配利回りであり、多くのスクリーナーがファンド名の横に表示する数字だ。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH
ttm AS
(
SELECT
ticker,
sum(amount) AS ttm_cash
FROM
(
SELECT
ticker,
ex_dividend_date,
max(toFloat64(cash_amount)) AS amount
FROM global_markets.stocks_dividends
WHERE ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN', 'QYLD', 'JEPI', 'JEPQ',
'PFF', 'SRET', 'SDIV', 'SPY', 'SCHD', 'VNQ')
AND ex_dividend_date >= today() - 365
AND ex_dividend_date < today()
GROUP BY ticker, ex_dividend_date
)
GROUP BY ticker
),
px AS
(
SELECT
ticker,
argMax(toFloat64(close), date) AS last_close
FROM global_markets.stocks_daily_aggs
WHERE ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN', 'QYLD', 'JEPI', 'JEPQ',
'PFF', 'SRET', 'SDIV', 'SPY', 'SCHD', 'VNQ')
AND date >= today() - 45
GROUP BY ticker
)
SELECT
px.ticker AS ticker,
multiIf(
px.ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN'), 'Bond and loan',
px.ticker IN ('QYLD', 'JEPI', 'JEPQ'), 'Derivative income',
px.ticker IN ('PFF', 'SRET', 'SDIV'), 'REIT, BDC and preferred',
'Quarterly benchmark'
) AS fund_family,
round(100 * ttm.ttm_cash / px.last_close, 2) AS trailing_rate_pct
FROM px
INNER JOIN ttm ON px.ticker = ttm.ticker
ORDER BY trailing_rate_pct DESCパネルは、利回りの高い順に並べると、上位の11.58%から下位の0.97%まで広がる。分類欄も併せて確認したい。順位は各ファンドの保有資産と収益計上の方法を反映している。月次分配ファンドは一方の端に集中せず、その大部分の範囲に分布している。
同じ利回りの月次ETFを比較できない理由
分配利回りは、すでに支払われた現金を振り返る指標であり、対象期間中に一度だけ大きな分配があると上昇する。SEC 30日利回りは別の指標だ。これは、過去1カ月にポートフォリオが稼いだ収入を、費用控除後で示す標準化された計算値であり、米国のすべてのファンドが同じ算式を使う。両者は、同じファンドの同じ日に大きく異なることがある。SEC 30日利回りと分配利回りでは、その計算方法を説明している。
もう一つの違いは、現金の中身である。分配金の一部が元本払戻しとなることがある。これはファンドが収入として稼いでいない資金を支払うものだ。受け取った年の収入には算入されず、取得原価を引き下げる。分配利回りを高く維持しながら、各回の支払いの一部が投資元本の返還になる場合もある。ETF分配金における元本払戻しでは、ファンドがその内容を開示する場所を説明している。分配に伴うSection 19通知と、年次の1099-DIVだ。見出しの利回りだけで2つの月次ファンドを比較すると、債券ファンドのクーポン収入と、オプション売り手のプレミアムを同じ数字として扱うことになる。
月次ETFの分配はどの程度安定しているか
月次だから固定とは限らない。1口当たりの分配額は支払いごとに改定され、変動要因はファンドの分類によって異なる。パネルでは、Nasdaq 100カバードコールファンドと、コア投資適格債券ファンドについて、直近24カ月の完全なデータを追っている。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH paid AS
(
SELECT
ticker,
ex_dividend_date,
max(toFloat64(cash_amount)) AS amount
FROM global_markets.stocks_dividends
WHERE ticker IN ('QYLD', 'AGG')
AND ex_dividend_date >= subtractMonths(toStartOfMonth(today()), 24)
AND ex_dividend_date < toStartOfMonth(today())
GROUP BY ticker, ex_dividend_date
)
SELECT
toString(toStartOfMonth(ex_dividend_date)) AS month,
round(sumIf(amount, ticker = 'QYLD'), 4) AS option_income_per_share,
round(sumIf(amount, ticker = 'AGG'), 4) AS bond_fund_per_share
FROM paid
GROUP BY month
ORDER BY monthどちらの系列も一直線ではない。債券ファンドの分配は、保有債券の満期に伴って古い銘柄が入れ替わるため、購入する債券のクーポンレートに応じて緩やかに変動する。オプション収益ファンドの分配は、各月のコール設定時に得られるプレミアムに連動する。プレミアムはオプション・ボラティリティとともに上下する。表示された直近の完全な月では、カバードコールファンドが1口当たり$0.1775、債券ファンドが$0.3307を支払った。いずれも翌月の支払いを約束する数字ではない。ファンドはいつでも分配額を増減できる。支払い履歴は過去の実績であり、今後の予定表ではない。
現金は実際にはいつ入金されるのか
すべての分配には3つの日付がある。権利落ち日は、予定されている分配金が付かない状態でファンドの取引が始まる最初の日である。その日より前に保有していることが、現金を受け取る権利につながる。権利確定日は保有者を確認する日だ。支払日は、現金が口座に入金される日である。権利落ち日の解説では、この3つの日付の背後にある決済の仕組みを説明している。
各数値の背後にある正確なSQL
SELECT
ticker,
round(avg(dateDiff('day', ex_dividend_date, pay_date_actual)), 1) AS avg_days_ex_to_pay
FROM
(
SELECT
ticker,
ex_dividend_date,
max(pay_date) AS pay_date_actual
FROM global_markets.stocks_dividends
WHERE ticker IN ('AGG', 'HYG', 'BKLN', 'QYLD', 'JEPI', 'JEPQ',
'PFF', 'SRET', 'SDIV')
AND ex_dividend_date >= today() - 730
AND ex_dividend_date < today()
AND pay_date >= ex_dividend_date
GROUP BY ticker, ex_dividend_date
)
GROUP BY ticker
ORDER BY avg_days_ex_to_pay DESC過去2年間の支払いを平均すると、権利落ち日から入金までの期間は、このグループでは短いもので2.8日、長いもので7.2日に及ぶ。月次スケジュールでは、年4回ではなく年12回、このサイクルが発生する。実務上の魅力はここにある。分配カレンダーを月次予算に合わせられる。月1,000ドルの配当を作る方法では、目標とする月次金額に必要な資金を計算している。
よくある質問
毎月配当を支払うETFはどれか
月次分配ファンドは、債券・銀行ローンファンド、カバードコール・デリバティブ収益ファンド、REIT・BDC・優先株ファンドに集中している。すぐに古くなる公表リストを信用するのではなく、上の最初のパネルと同じ方法で、過去3年間の分配回数を数えるべきだ。
月次分配ETFは四半期分配ETFより利回りが高いのか
分配頻度は分配額を決めない。類似する資産を保有する月次ファンドと四半期ファンドは、年間では同程度の金額を分配できる。構造上の違いは、月次の現金をより早く再投資できる点だけであり、通常の利率では年間数ベーシスポイントの差に相当する。
月次ETFの分配金は四半期分配ETFと税務上異なるのか
異ならない。分配金は、支払い頻度ではなく中身によって課税される。同じファンドが同じ年に、通常所得、適格配当、キャピタルゲイン、元本払戻しを支払い、それぞれが年次の1099-DIVに区分して記載されることもある。
分配利回りとSEC 30日利回りの違いは何か
分配利回りは、ファンドがすでに支払った現金を年率換算し、株価で割ったものだ。SEC 30日利回りは、過去1カ月にポートフォリオが稼いだ収入を、手数料控除後で算出する標準化された算式である。両者に大きな差がある場合は、分配金の中身を確認する必要がある。
月次ETFは分配金を減額できるか
できる。月次ファンドは支払いごとに1口当たりの分配額を改定し、その金額は月ごとに増減する。支払い履歴はファンドが過去に支払った記録であり、将来の支払いを義務付けるものではない。
このページの各パネルには、作成に使ったSQLが記載されている。展開すると、どの分配金を、どの期間について集計したかを正確に確認できる。自分でファンドの支払い記録を確認するには、Strasmore terminalで平易な英語の質問を入力すればよい。