株式の決算発表日を確認する方法
決算発表日は誰が決めるのでしょうか。プレスリリースと8-Kで公式日程を確認し、予想日がどれほど動くか、提出期限との違いも解説します。
企業の決算発表日は、企業自身が設定する。その日付を確認できる文書は二つしかない。日付を告知するプレスリリースと、決算発表時にSECへ提出される8-Kだ。それ以外のカレンダーは、いずれもその告知を転載しているか、前年のパターンから推測している。このページでは、その二つを見分ける方法と、提出期限が実際に何を求めているかを説明する。
企業の決算発表日を決めるのは誰か
取引所が割り当てるわけではない。企業が自ら報告日を決め、カンファレンスコールを設定し、通常は二〜四週間前に両方を告知する。SECが規制するのは告知ではなく提出書類だ。公開株式時価総額が七億ドル以上の企業を指す大規模早期提出会社は、会計四半期末から四十暦日以内に10-Qを、会計年度末から六十日以内に10-Kを提出する。早期提出会社の期限は四十日と七十五日だ。それ以外の企業は四十五日と九十日となる。
通常はプレスリリースが先に出るか、同日に公表され、主要な決算数値を掲載する。その後に続く10-Qまたは10-Kには財務諸表全体が記載される。SECの主な提出書類ガイドでは、各フォームの番号を解説している。
四半期末からどのくらいで企業は決算を発表するのか
起点となるのは企業独自の会計四半期末であり、暦年ベースの四半期末とは限らない。2026年6月までの三年間に提出された損益計算書の各対象期間を数えると、決算カレンダーの形がすぐに見えてくる。
各数値の背後にある正確なSQL
SELECT formatDateTime(period_end, '%b') AS quarter_end_label,
count() AS statement_periods,
round(100 * count() / (SELECT count()
FROM global_markets.stocks_income_statements
WHERE period_end >= toDate('2023-07-01')
AND period_end <= toDate('2026-06-30')), 1) AS share_pct
FROM global_markets.stocks_income_statements
WHERE period_end >= toDate('2023-07-01')
AND period_end <= toDate('2026-06-30')
GROUP BY quarter_end_label, toMonth(period_end)
ORDER BY toMonth(period_end)Decに終了する期間が書類の33.1%を占め、Marには16.6%、Junには16.5%、Sepには25.1%が含まれる。この四カ月に書類の大半が集中する。残りが見落とされやすい部分だ。期間のJanは1.2%に終了し、Julは1.7%に終了する。Appleは会計年度を9月下旬に締める。Walmartは1月31日に締める。そのため、両社の第4四半期決算はそれらの日付の後の数週間に発表され、12月末とは大きく離れている。
四半期末後の期間では、大企業の多くが第3週から第6週に決算を発表する。これは40日間の提出期限より十分早い。ただし、これはルールではなくパターンとして扱うべきだ。企業は12日目に発表しても、39日目に発表しても、期限違反にはならない。
確定日と予想日の違い
確定日には、裏付けとなる文書がある。企業は短いリリースを出し、指定した日付に終了する四半期の決算を指定した日に公表すると告知する。発表が取引開始前か取引終了後か、カンファレンスコールの時刻も記載される。
予想日には、裏付けとなる文書がない。前年と同じ会計週、同じ曜日、祝日を考慮した調整など、過去の実績から推測される。ベンダーがこれらの日付を公表し、アプリが表示するが、画面上では予想値であることがほとんど示されない。信頼できる手掛かりは二つある。予想日にはコールの時刻が記載されていないことが多く、四半期が進んでも変更されないことが多い。
予想日は通常の事情で動く。取締役会の日程が一週間ずれる、監査人に追加の時間が必要になる、祝日が不都合な位置に来る、といった理由だ。確認が届けば、予想日は置き換えられる。四半期の開始時からカレンダーの記載が変わっていないなら、まだ出所が確認されていない可能性がある。
確認が実際に掲載される場所
次の二カ所だ。
- 投資家向けサイトの「Events」「Events and Presentations」「News Releases」などの見出しの下。日付の告知は二段落程度のプレスリリースになっている。
- SECの公開提出システムであるEDGAR。企業名で検索し、8-Kを確認する。決算はItem 2.02「Results of Operations and Financial Condition」に基づいて提出され、リリースはExhibit 99.1として添付される。
8-Kは、重要な事象が発生した際に企業が四半期報告の間に提出する現行報告書だ。通常、事象の発生から四営業日以内に提出する。決算発表は8-Kの最も一般的な用途である。第三者のカレンダーは、よくてもその提出書類の転載であり、悪ければ推測だ。そのため、最初に確認する場所としては便利だが、最終的な確認先としては不十分だ。
提出遅延はどのように表示されるか
企業が期限内に提出できない場合、Form 12b-25を提出する。EDGAR上ではNT 10-QまたはNT 10-Kとして表示される。NTはnotificationを意味する。提出期限を過ぎた翌営業日までに提出しなければならず、理由を平易な言葉で説明する。提出により、10-Qには追加で五暦日、10-Kには追加で十五暦日が認められる。その期間内に報告書を提出すれば、期限内提出として扱われる。
決算説明会と提出書類は別の事象だ。提出が遅れても、説明会の日程が自動的に変更されるわけではない。両者が同時に動くことは多いため、どの日付を信頼するか決める前にNT通知を確認する価値がある。ただし、NT通知が示すのは予測ではなく事実だ。企業がSECに提出期限に間に合わないと伝え、その理由を説明したということだ。理由には、会計システムの移行や財務諸表の訂正などがある。
決算発表前後の値動きが示すもの
株価履歴だけでは、事前に決算発表日を特定できない。ただし、探しているリズムは確認できる。Nvidiaは会計四半期を1月、4月、7月、10月下旬に締め、各締め日からおおむね三週間後に決算を発表する。以下は、2026年6月までの二年間における同社の夜間値動き上位十件だ。各値動きは、一セッションの終値から翌セッションの始値までで測定している。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH daily AS (
SELECT toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) AS session,
argMin(close, window_start) AS first_price,
argMax(close, window_start) AS last_price
FROM global_markets.delayed_stocks_minute_aggs
WHERE ticker = 'NVDA'
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) >= toDate('2024-07-01')
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) <= toDate('2026-06-30')
AND (toHour(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) * 60
+ toMinute(toTimeZone(window_start, 'America/New_York'))) BETWEEN 570 AND 959
GROUP BY session
),
overnight AS (
SELECT session,
first_price,
lagInFrame(last_price) OVER (ORDER BY session
ROWS BETWEEN 1 PRECEDING AND CURRENT ROW) AS prior_close
FROM daily
)
SELECT formatDateTime(session, '%a %b %e, %Y') AS gap_label,
round((toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) * 100, 2) AS gap_pct,
round(abs(toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) * 100, 2) AS abs_gap_pct
FROM overnight
WHERE toFloat64(prior_close) > 0
AND abs(toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) < 0.3
ORDER BY abs(toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) DESC
LIMIT 10十件のうち最大の値動きは、Mon Aug 5, 2024の-14.49%で、変動幅は14.49%だった。十位のセッションはFri Aug 2, 2024の5.46%だった。各ラベルの先頭にある曜日に注目してほしい。企業が安定した曜日に決算を発表している場合、大幅な値動きも同じ曜日に発生する。これは予想日を判断するうえで最も有用な手掛かりだ。夜間の値動きにはほかにも多くの要因がある。株価が夜間に窓を開ける理由で解説している。
一社だけでは一例にすぎない。代表的な七社に広げ、最大の夜間値動きの間隔をカレンダー上の日数で測定する。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH daily AS (
SELECT ticker,
toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) AS session,
argMin(close, window_start) AS first_price,
argMax(close, window_start) AS last_price
FROM global_markets.delayed_stocks_minute_aggs
WHERE ticker IN ('AAPL', 'MSFT', 'NVDA', 'WMT', 'COST', 'KO', 'JNJ')
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) >= toDate('2024-07-01')
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) <= toDate('2026-06-30')
AND (toHour(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) * 60
+ toMinute(toTimeZone(window_start, 'America/New_York'))) BETWEEN 570 AND 959
GROUP BY ticker, session
),
overnight AS (
SELECT ticker,
session,
first_price,
lagInFrame(last_price) OVER (PARTITION BY ticker ORDER BY session
ROWS BETWEEN 1 PRECEDING AND CURRENT ROW) AS prior_close
FROM daily
),
moves AS (
SELECT ticker,
session,
abs(toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) * 100 AS abs_gap_pct
FROM overnight
WHERE toFloat64(prior_close) > 0
AND abs(toFloat64(first_price) / toFloat64(prior_close) - 1) < 0.3
),
biggest AS (
SELECT ticker,
session,
abs_gap_pct,
row_number() OVER (PARTITION BY ticker ORDER BY abs_gap_pct DESC) AS rk
FROM moves
),
spacing AS (
SELECT ticker,
session,
abs_gap_pct,
dateDiff('day',
lagInFrame(session) OVER (PARTITION BY ticker ORDER BY session
ROWS BETWEEN 1 PRECEDING AND CURRENT ROW),
session) AS days_between
FROM biggest
WHERE rk <= 8
)
SELECT ticker,
round(quantileDeterministic(0.5)(toFloat64(days_between), cityHash64(session)), 0) AS median_days_between,
min(days_between) AS closest_pair_days,
max(days_between) AS widest_pair_days,
round(quantileDeterministic(0.5)(abs_gap_pct, cityHash64(session)), 2) AS median_move_pct
FROM spacing
WHERE days_between BETWEEN 1 AND 400
GROUP BY ticker
ORDER BY median_days_between DESC各銘柄について、二年間の夜間値動き上位八件を残し、それぞれと直前の値動きとの暦日間隔を測定した。二年間には予定された決算発表が八回あり、おおむね三カ月に一回となる。パネル上部のWMTでは間隔の中央値が93日、下部のNVDAでは8日だった。この集合における標準的な値動きはWMTで、3.91%を測定した。銘柄の間隔が三カ月前後なら、最大の値動きは四半期ごとの決算発表サイクルと一致する。大きく下回る場合、その期間の最大の値動きには決算発表週以外のセッションも含まれている。これが手法の限界だ。価格はリズムを示すが、日付そのものを示すことはない。
これらのパネルの作成方法
株価パネルでは、通常取引時間の一分足を使用している。ニューヨーク時間の9時30分から15時59分までだ。夜間値動きは、一方のセッションの最初の一分の価格を、その直前のセッションの最後の一分の価格と比較して算出する。市場が閉まっている間に起きたすべての動きが含まれ、取引終了後のリリースも含まれる。絶対値で30%を超える値動きは除外している。足は未調整であり、株式分割のような株式数の変更が、実際には誰も取引していない巨大な夜間値動きとして表示されるためだ。
会計カレンダーパネルでは、2026年6月までの三年間に提出された損益計算書の対象期間を数える。各提出書類が対象とする期間の長さは問わず、企業数ではなく期間数を数えている。これらの財務諸表に記載されたベンダーの提出日は信頼できず、このページのどこにも使用していない。
どのパネルも将来の決算発表日を示していない。企業がまだ告知していない日付は、どのデータセットにも存在しない。告知済みの日付は、プレスリリースに記載されている。
オプションを保有する場合に正確な日付が重要な理由
インプライド・ボラティリティは、オプション価格が織り込む値動きの大きさで、年率換算のパーセンテージで表示される。予定された決算発表の後に満期を迎える契約は、発表前に満期を迎える契約より高いインプライド・ボラティリティを含む。決算数値が公表されると、そのプレミアムは急速に価格から剥落し、取引開始後の最初の数分で起きることも多い。IVクラッシュでは仕組みを解説し、決算がオプションのグリークスを動かす仕組みではイベントをまたぐvegaとthetaの変化を追っている。
ここで予想日の誤差が高くつく。一週間ずれるだけで、ポジションは決算発表をまたぐ値動きの反対側に置かれる。発表前に満期を迎える契約はイベントを経験せず、発表後に満期を迎える契約は翌朝に消えるプレミアムの対価を支払うことになる。予想変動幅は、決算発表前の値動きの大きさを見積もるために使う計算値だ。
FAQ
企業は決算発表日をどのくらい前に告知するのか
大企業は通常、短いプレスリリースで二〜四週間前に確認する。多くの企業は四半期ごとに一定のパターンを維持している。小規模企業では一週間前以下となることも多い。そのリリースが存在するまでは、画面上の日付はすべて予想だ。
証券会社のアプリに表示された決算発表日は確定か予想か
出所が表示されていない限り、予想と考えるべきだ。確定日はプレスリリースに紐づき、ほぼ必ずカンファレンスコールの時刻を伴う。時刻がなく、四半期を通じて変更されていない記載は、前年のカレンダーから推測されたものだ。
SEC提出書類のどこに決算リリースが記載されているのか
8-KのItem 2.02「Results of Operations and Financial Condition」に記載され、リリースはExhibit 99.1として添付される。財務諸表全体は別途10-Qに記載され、第4四半期後は10-Kに記載される。
NT 10-Qの提出は何を意味するのか
企業が提出期限に間に合わない場合に提出するForm 12b-25だ。理由を記載し、10-Qには追加で五暦日、10-Kには追加で十五暦日を与える。対象は決算説明会ではなく提出書類だが、両者が同時に動くことは多い。
企業は取引開始前と取引終了後のどちらに決算を発表するのか
どちらも一般的で、告知にどちらかが記載される。その選択によって、株価が反応できる時点が決まる。取引終了後のリリースなら、次の通常取引時間の価格は翌朝の始値となり、その間に時間外取引とプレマーケット取引がある。
このページの各パネルは、SQLを添付した保存クエリだ。パネルを一つ開き、tickerを入れ替えて、Strasmoreターミナルで実行できる。