8-4-3ルール 投資信託 積立
毎月の積立で8年後に最初のマイルストーン、さらに4年後に2倍、3年後に3倍になるという8-4-3ルールの計算根拠と実際のデータを解説します。
8-4-3ルールは、毎月の投資信託積立計画における複利効果の加速を簡潔に表したものです。残高は約8年で最初のマイルストーンに達し、その後4年で同じ金額が追加され、さらに次の3年で3度目の同額が積み上がります。これは算術的なパターンであり、市場の法則ではなく、年間約12%のリターンを前提としています。このページでは計算を確認した上で、実際の米国市場における8年間の期間がどのように複利運用されたかを検証します。
8-4-3ルールの内容
毎月一定額をファンドに積み立て、8年後の残高を1マイルストーンとします。このルールでは、残高が約4年後に2マイルストーン、さらに約3年後に3マイルストーンに達するとされています。マイルストーンは8年、12年、15年付近に到達します。
手数料や税金を除いた年率12%の単純な例:毎月500ドルの積立で、8年後に約80,000ドル、12年後に約160,000ドル、15年後に約240,000ドルに成長します。これらはあくまで算術的な例であり、特定のファンドの予測ではありません。
この仕組みの鍵は、拠出額と運用益のバランスにあります。年率12%の場合、8年目の残高に占める拠出額の割合は約60%、12年目で約45%、15年目で約36%です。拠出額は一定ですが、運用益はそうではなく、後者は常に増加する元本に対して成長します。
8、4、3の根拠
毎月一定額を、年率12%を月率1%に換算して複利運用すると、96ヶ月後には約160ヶ月分の拠出額に相当する残高になります。残高が2倍になるには合計約145ヶ月、3倍になるには約178ヶ月かかります。年数に換算すると、それぞれ8.0年、12.1年、14.8年です。間隔を四捨五入すると、8、4、3になります。
このルールが主張していない点に注意してください。残高が拠出額に対して15年で3倍になるとは言っておらず、リターンが均等に発生するとも言っていません。これは、資金が一定の割合で流入し続ける中で、残高の等しい区画が現れるまでにどれだけの時間がかかるかを測定しているに過ぎません。
12%の前提がルールを支える理由
想定する利回りを変えると、期間も変わります。年率10%の場合、同じマイルストーンは8.0年、12.4年、15.5年となり、8-4-3に近い値になります。年率7%では8.0年、13.2年、16.9年となり、8-5-4ルールに近くなります。この数字が成り立つのは、ごく狭い前提の範囲内だけです。
実際の年間リターンは決して一定ではありません。以下のパネルは、2006年から2025年までのS&P500トラッカーSPYの暦年ベースの価格変動(通常取引時間の終値ベース)と、各年がルールの前提とする12%からどれだけ乖離していたかを示しています。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH ye AS (
SELECT toYear(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) AS year,
argMax(close, window_start) AS px
FROM global_markets.delayed_stocks_minute_aggs
WHERE ticker = 'SPY'
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) BETWEEN toDate('2004-12-01') AND toDate('2025-12-31')
AND (toHour(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) * 60
+ toMinute(toTimeZone(window_start, 'America/New_York'))) BETWEEN 570 AND 959
GROUP BY year
)
SELECT a.year AS year,
round((a.px / b.px - 1) * 100, 2) AS annual_change_pct,
round(abs((a.px / b.px - 1) * 100 - 12), 2) AS distance_from_12_pct
FROM ye AS a
INNER JOIN ye AS b ON a.year = b.year + 1
WHERE a.year >= 2006
ORDER BY year図示された20暦年の範囲は、2008の-38.35%から2013の29.54%までです。前提値に最も近かった年は11.36%の2014で、0.64ポイントの差でした。12%の平均は長期間の記述であり、個々の年がそれに従う義務はありません。
これらは価格変動のみです。ファンドの分配金は含まれていないため、トータルリターン系列はより高くなり、経費率はその逆に作用します。
実際の8年間の複利運用実績
このルールの最初のマイルストーンは8年という期間であり、直接検証するには十分な長さです。以下のパネルは、2004年から2017年までの各年末を起点に、8年後のSPY価格を測定し、その期間の年率換算リターンと倍率を示しています。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH ye AS (
SELECT toYear(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) AS year,
argMax(close, window_start) AS px
FROM global_markets.delayed_stocks_minute_aggs
WHERE ticker = 'SPY'
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) BETWEEN toDate('2004-12-01') AND toDate('2025-12-31')
AND (toHour(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) * 60
+ toMinute(toTimeZone(window_start, 'America/New_York'))) BETWEEN 570 AND 959
GROUP BY year
)
SELECT a.year AS start_year,
round((pow(b.px / a.px, 1.0 / 8) - 1) * 100, 2) AS annualized_8y_pct,
round(b.px / a.px, 2) AS multiple_after_8y
FROM ye AS a
INNER JOIN ye AS b ON b.year = a.year + 8
WHERE a.year >= 2004 AND a.year <= 2017
ORDER BY start_year14の起点におけるばらつきは大きいです。2004年末に始まる期間は年率2.06%で複利運用され、終値は開始時の1.18倍でした。2012年末に始まる期間は年率12.82%で複利運用され、2.62倍に達しました。同じ指数、同じ保有期間の長さでも、参入年が異なります。
パネル内のすべての期間は丸8年間をカバーしており、これはルールが単位として扱う期間です。その単位における実現リターンは、低い一桁台から想定値に近い範囲まであり、それらを分けるのは開始日です。
一つの投資、一つの現実の経路
マイルストーンはスプレッドシート上ではすっきり見えます。以下は、同じ考え方を実際の価格経路に当てはめたものです。2005年末にSPYに10,000ドルを投資し、そのまま放置した場合の、2025年までの各年末の評価額を示しています。
各数値の背後にある正確なSQL
WITH ye AS (
SELECT toYear(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) AS year,
argMax(close, window_start) AS px
FROM global_markets.delayed_stocks_minute_aggs
WHERE ticker = 'SPY'
AND toDate(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) BETWEEN toDate('2005-12-01') AND toDate('2025-12-31')
AND (toHour(toTimeZone(window_start, 'America/New_York')) * 60
+ toMinute(toTimeZone(window_start, 'America/New_York'))) BETWEEN 570 AND 959
GROUP BY year
),
base AS (
SELECT px FROM ye WHERE year = 2005
)
SELECT a.year AS year,
round(a.px / (SELECT px FROM base), 2) AS multiple_of_start,
round(10000 * a.px / (SELECT px FROM base), 0) AS stake_value_usd
FROM ye AS a
WHERE a.year >= 2005
ORDER BY year開始時の2倍を初めて超えた年末は2017で、2.14倍、投資から12年後でした。その前の年末は1.79倍でした。開始時の3倍は2020年末に初めて現れ、3倍、投資から15年後でした。2025年末までに、投資額は$54740(開始時の5.47倍)で評価されました(価格のみ)。
終点ではなく形状を読んでください。この線は2008年から2012年まで、開始時を下回るか同程度で推移し、その後、期間の後半で大部分の上昇を記録しています。この不均一な連続性こそ、滑らかな8-4-3のタイムラインが隠している部分であり、同じ期間を持つ二人の投資家を全く異なる状況に置くのと同じメカニズムです。一括投資と毎月の積立計画では市場との向き合い方も異なります。これについてはドルコスト平均法で扱います。
このルールの有用性
8-4-3ルールは、加速に関する直感として役立ちます。つまり、拠出額が一定である一方で、残高の等しい区画間の間隔が短くなるということです。計画として読む場合、言及すべき前提があります。
- 12%という利回りは入力値であり、権利ではありません。2026年7月時点で、特定の8年間にどのファンドもこれを達成する保証はありません。
- 経費率、退出負担金、税金は実現リターンから差し引かれ、ルールの計算ではこれらすべてが無視されています。
- このルールは、拠出が決して中断せず、増加もしないことを前提としています。1年中断すれば、すべてのマイルストーンが変わります。
- 毎月拠出する計画では、リターンの順序が重要です。後半の拠出は市場に滞在する時間が短いためです。
投資信託はまた、取引終了後に算出される1日1回の基準価額で価格設定されるため、毎月の積立額が画面上の日中価格で購入されることはありません。投資信託の取引メカニズムでその仕組みを説明しています。インデックスファンドのリターンを確実に上回ることができるかというより広い問題については、効率的市場仮説が標準的な枠組みです。
FAQ
投資信託における8-4-3ルールとは何ですか?
毎月の投資計画における複利のマイルストーンを簡潔に表したものです。年間約12%の安定したリターンを前提に、残高は約8年で最初のマイルストーンに達し、その後約4年でその2倍、さらに約3年後には3倍になります。
8-4-3ルールは低いリターンでも機能しますか?
期間は延びます。年率10%を想定した場合、マイルストーンは約8.0年、12.4年、15.5年となります。年率7%では約8.0年、13.2年、16.9年となり、8-5-4パターンに近くなります。
12%は長期的なリターンの想定として現実的ですか?
これはあくまで想定であり、実際の歴史はその周りで不均一です。2004年から2017年に開始したSPY価格データの8年間のローリングウィンドウでは、年率換算成長率は2.06%から約12.82%の範囲であり、参入年が期間の長さと同じくらい重要でした。
8-4-3ルールは72の法則とどう違いますか?
72の法則は、一定の利回りで元本が2倍になるまでの年数を推定します。8-4-3ルールは、毎月の積立額の流れと、蓄積された残高の等しい区画間の縮小する間隔を記述します。
8-4-3ルールは手数料や税金を考慮していますか?
いいえ。計算は総リターンを使用し、経費率、取引コスト、キャピタルゲインや分配金に対する税金を無視しています。これらのすべてが実現リターンを低下させ、各期間を延長します。
上記パネルのすべての数値は、実際の取引時間中の価格に対する保存済みクエリの結果であり、各パネルの下には、Strasmoreターミナルでウィンドウを再実行するためのSQLが記載されています。